ホームページ制作リースの営業

事務所を移転してからというもの、東京にいたとき以上に、ホームページや複合機の営業の電話がかかってきます。基本的には断っていますが、興味があればお話を聞くという姿勢でいます。そんな時、ジャパンネットというところからホームページの制作について電話がかかってきました。

愛西市のサイトで実績を作りたい

「会社の実績をあげるために当社がホームページ制作費は負担します」というトークで電話を頂きました。残念ながらよくあるサイト制作会社と同じうたい文句です。その中で、愛西市（事務所がある町）の実績を上げたいとおっしゃっておりました。

う、うーん、ちなみに私ホームページは持っております。
いとう司法書士事務所

決して褒められたカッコいいサイトではありませんが、少なくとも愛西市では１ページ目で出てきます。これで１年間１万円の費用です。なので、あまり乗り気ではありませんでしたが、もういくつかサイトを作りたいと思っておりましたので、話を聞くことにしました。

この手の営業の残念な点

実際にお会いして話を聞いてみると、大変、丁寧で好感がもてる営業さんでした。世間話から入り、インターネット集客について意見を交換して、いざ、サービスの内容を聞くところに入ったところ、制作費は確かに無料だが、保守管理に月３万円ほど頂きたいとの内容でした。しかも５年間。合計180万円になります。

このようなサービスについて契約をして「騙された」「失敗した」「解除したい」という消費者相談はいくつか受けたことがあります。私はその都度「一回会ったくらいで契約をしてはいけない」「電話で契約なんてダメですよ」と回答していましたが、今回のお話についても「会社の６月決算のためにも、本日中に回答をお願いしたい」「次回相談しても、制作費は無料にはなりません」とのことで、これを聞いた時点で、もう信用度はがた落ちになりました。いい、営業さんだったのにね。

「私たちの会社は13年目になりますので、きちんと信用されている」とおっしゃっていましたが、残念ながら10年のサイト業者は信用力がとてもあるとは言えません。ブログdeホームページくらい沢山の人が利用していると信用力もあるのでしょうけど、聞いた事もない会社ですから、その言葉では動きませんでした。

あと、「サービスの企画書を下さい」と聞いてみたところ、「期間ギリギリで企画書が無くなってしまった」とおっしゃっていました。「いやいや、コピーしたり、データをプリントアウトすればいいやん！」と思いましたが、あまり突っ込む事はせず、お話とパソコンのみサービスの説明を受けました。その場では内容を理解したつもりですが、如何せん、話だけですから、最終的にはサービス内容がわかったようなわからないような感じです。結局手元に資料がある訳ではないので、細かい点やルールはさっぱり分かりません。悪意をもって考えれば、証拠を残したくない、という思惑なのかなと思いました。ちゃんとお客さんに安心してもらうためには、企画書などの資料は絶対に必要ですので、その点についても、私の中ではよくある消費者トラブルになりやすい契約だなぁと思いました。

おそらくホームページ作成ソフトがリース物件

「ホームページの保守管理が5年間で、途中契約が解除できない」というのは、契約形態としてはリース契約と言われる物です。ホームページそれ自体をリースにはできないため、作成ソフトがリースというような形でした（実際に契約書をみたわけではありませんが）

リース契約は、ざっくり言えば、販売店がリース物件を仕入れ、お客さんにリース料を取って貸付ける、という契約です。レンタルというより、リース物件を購入するためにローンを組んでいるという内容でなので、「レンタルは中止、解除します」ということはできません。

私のリスク

営業さんから上手なトークをされている間、私の頭の中は至って冷静でした。というより話の途中から断るつもりでしたから、冷静にもなりますね。

まず、５年間も縛られるとなると、技術やデザインが古くなってしまう可能性があります。ITの世界は移り変わりが激しいですからね。３年４年も前の技術に対してお金は支払うことにはやはり引けます。また「絶対に問い合せが来るように頑張ります」とおっしゃってくれましたが、残念ながら、サービス内容はホームページの保守管理であって、問い合せが来るようにすることではありません。問い合せが来なくても、私は対価を払い続けなければならないのです。これではあまりにリスクが大きすぎます。ダメならサッと撤退できることが大事です。