昔はそうではありませんでしたが、いまや司法書士試験には司法試験経験者や弁護士を目指していた人が、受験することが多くなりました。
私が受験生の時には、ちょうど法科大学院が始まった頃で、法科大学院に入って弁護士になることをあきらめた方々が司法書士試験に流れてくるだろうと言われていました。
そのせいなのかどうなのか、私の受験1発目の午前試験科目の足切点が35問中28問というすさまじいハイレベルな基準点。
正直、司法書士なんて目指すなよ!と思っておりました。
それから何年か経ってから、私が勤務司法書士だった頃の話。
事務所の人員を増やそうと司法書士会の求人票に募集要項を載せたところ、沢山の応募を頂いたのですが、その中に法科大学院を卒業された方が・・・・!
履歴書をよく読んでみると、5年間のうちに新司法試験には3回不合格となってしまい、新司法試験の受験資格を失ったとのこと。今度は司法書士を目指すために求人を見て応募しましたと書かれていました。
そして実際に面接でお会いしてみると、とてもエネルギッシュな方で正義感の強そうな、弁護士になるのにふさわしい空気をまとった方だったのですが、逆に「司法書士に合わないんじゃないか?」「弁護士さんのような理想を持って仕事についてもギャップで辞めてしまうのではないか?」と考えてしまい、採用を見送った事があります。
その時は、司法書士業界も新しい司法試験制度からいろいろと影響を受けるんだなぁと思いました。
先日も司法試験の合格者を1500人とする提言をまとめたというニュースがなされていました。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140409/trl14040917375001-n1.htm
当初は司法試験の合格率を相当程度(7〜8割)にするとされていたのに、今や合格率は30%を切っています。
受験資格を失った方(いわゆる三振者)もかなり増えてきたところ、今度は受験資格を緩和する動きも出てきております。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140304/plc14030412070016-n1.htm
法律家を目指す人は人生をかけてこの試験に臨んでいるのですから、こんなフラフラな制度ではなく、きっちりとしてほしいものですね。何だか他人事として見ていられませんでした。かわいそうというか…。
あ、ちなみに私は法科大学院を目指す予定はありませんよ。
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