ちょっと前に知人から相隣問題について相談を受けたました。
いわゆる空き家問題なんですが、相談後もいろいろとこの件について、勉強したりしています。
ということで、今日はこんなニュースを見ました。
高岡市が市連合自治会の協力を得て市内全域で実施した初の大規模な空き家調査で、管 理不全の状態で倒壊の危険性がある老朽空き家が市内に92棟あることが15日までに分 かった。市は現地で実態を把握し、管理が行き届かない空き家の所有者や管理者に対し改 善を求め、空き家の適正な管理を促す。
調査は昨夏以降に市内591自治会の協力を得て実施。アパートやマンション、市営住 宅、建売分譲、家人が年末年始などに帰省する建物を除く戸建てを対象に空き家の状況を 調べ、昨年末に534自治会から回答を得た。市によると、市内に空き家は2138棟あり、このうち屋根や外壁が飛散し防災上危険 な家は140棟に上った。倒壊危険性のある空き家と二重に算出している可能性もあるため、市職員が調査結果に基づき現地で確認する。
老朽空き家対策は全国的に喫緊の課題に上がっており、市は昨年6月に老朽空き家の適 正管理を促す条例を施行した。空き家の所有者に適正な管理を行う責務を明記し、市が所 有者に対し助言指導、勧告、命令を行うほか、行政代執行も盛り込んだ。老朽空き家の解 体費を助成する制度も創設し、管理が行き届かない空き家の解体を支援しており、制度を 活用して撤去した事例も出ている。
市は今回の調査結果を基に、条例に基づき、老朽空き家の所有者や管理者に適正な管理 を促し、周辺住民の安全確保と景観向上につなげる。さらに居住可能な空き家については 利活用も促していきたい考えだ。
多分、核家族化や高齢化が進んだため、家屋を管理できない、又は所有者がいない家屋、が増えてきているんだと思います。そして、一度管理を怠ると、修繕費などに多額の費用がかかってしまうため、ますます腰が重たくなってしますと思うんですね。
そういった問題が全国でだんだん増えてきているため、空き家条例を制定している自治体が増えてきています。たしか130を超えているはずです。私が相談にのった知人の問題では残念ながら、空き家条例はなかったため、行政代執行を視野に入れた相談が難しいと思ったのですが、建築基準法に基づく行政代執行(多分建築基準法10条)もありますので、そっちのほうを調査中です。
ちなみに、私は大学時代は、行政法の講義を真面目に受けていたこともあって、多少知識があるんですが、行政代執行は行政代執行法という法律を根拠としています。この法律はわずか6条の短い法律なんですが、奥が深いんですね。
条例に代執行の規定がないと代執行に動けない、と解釈されているところを見かけますが、第2条*1にはとあり、義務の賦課の根拠を規定すれば足りるはずです。
司法書士は街の身近な法律家と謳っていますから、行政法(行政手続法、行政不服審査法、行政訴訟法、行政代執行法)の勉強もしたほうがいいでしょうね。
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